1. デッドクロスとは
マンションを建築して不動産経営をしていると、急に資金繰りが苦しくなることがあります。特に建築してから15年経過するころから資金繰りに苦しむ人がたくさんいます。 その原因は、以下の事項が考えられます。
- 1.外壁塗装工事や風呂釜修繕などの修繕費の増加
- 2.フローリングの張替、キッチン、トイレの交換などの改装が必要になる
- 3.借入金の返済が元利均等方式であるため、毎年の借入金の返済額は変わらないのに経費にできる支払利息が減少する
- 4.設備の減価償却が15年で終了し、16年目から減価償却費が減少する
これらのことが、建築してから15年目に起こることから魔の15年目ともいわれています。
2. デッドクロスの対策
では、魔の15年目に備えてどのような対策をたてたらよいのでしょうか。
1.マンション建築してから15年目以内の場合
マンションを建築してから15年目以内の場合で、手許に充分な資金があるのであれば、借入金を繰上返済する方法があります。繰上返済することにより毎月の返済額が減少し、資金繰りが楽になります。
このように繰上返済をすることにより、毎月の返済額が32万円から20万円に減少し資金繰りが楽になりました。
2.マンションを建築してから15年目以降の場合
マンションを建築してから15年経過後で実際に資金繰りが悪化してしまった場合にはどうでしょう。この場合には、借入金の返済期間を延長すると同時に借入金の利率の見直しを行います。
このように借入金の返済期間を30年から40年に延ばすこと、及び借入金の利率を見直すことにより、毎月の返済額が36万円から21万円になり資金繰りが楽になりました。このような借入期間の延長は、従来はリスケジューリングと言って銀行はなかなか応じてくれませんでした。ですが、最近は借り手不足の現状もあり銀行も借入期間の延長に応じてくれるようになりました。
3.まとめ
最近の不動産経営は、計画的な資金計画を建てることが要求されます。建築してからすぐのころは、家賃収入も入り、税金も安く、資金繰りはとても組みやすいです。しかし建築してから15年目あたりから資金繰りは必ず悪くなります。資金繰りが悪くなってから対策をたてるよりもあらかじめ対策を講じておけば安定した不動産経営をおくる事ができます。
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